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セレンディピティを求めて

自分との約束を守る さとうめぐみ『手帳という武器をカバンにしのばせよう』

 

手帳という武器をカバンにしのばせよう (中経出版)

手帳という武器をカバンにしのばせよう (中経出版)

 

 

書店や雑貨店等で、手帳コーナーが賑わう季節ですね。

雑誌でも「手帳術」特集をよく見かけます。

来年の手帳を購入された方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

 

さとうめぐみさんの本を読むのは、3回目。

以前読んだ、「マンスリー&ウィークリーで幸運を呼び込む「2度書き」手帳術

」「たった1行ですべてが叶う 手帳の魔法」は女性向けな印象を受けたが、今作はビジネスシーンを想定している。

4色ボールペンによる色分けを軸に、よりブラッシュアップされた内容となっており、

幅広い層が活用できるテクニックの詰まった1冊となっている。

 

手帳は武器になり得るか

この本の内容をざっくりと説明すると、

①4色ボールペンで色分けをする

青 仕事

緑 プライベート、ワクワクすること

赤 重要、体調

黒 日常

 

➁すべての情報を手帳に集約する

 

この2点のみである。

 

最初は手間に感じるかもしれないが、慣れてくると、やらなくてはいけないことが見えてくる。それに、隙間時間を利用して新たなことに挑戦してみようと思えるようになる。

頭の中で、いろいろと考えたり、何もかも覚えておこうとしたりするのは、非常に難しい。

1度書き出すと、考えが整理され、あっと言う間に解決してしまうこともある。または、実現が難しいことや、自分が望んでいないことだと気付くかもしれない。

 

自分を守る

特に印象に残ったのは、手帳を「自分を守る」ために使うということ。

「仕事が忙しくて、休日でも休んだ気がしない」「誘いを断れない」「やりたかったことができなかった」……こういった悩みを抱える人は多いだろう。

手帳にすべて書くことによって、「どういうことに何時間使っているのか」「何をしたいのか」、あるいは、「何をしたくないのか」が見えてくる。

 

「やりたいこと」「休み」を先に書いてしまうことで、後から予定を入れにくくなるし、休日に「何もしなかった」と罪悪感を覚えることもない。

何となくやろうと思っていたまま、手を付けていないことで、「自分には必要ない」と感じれば、消してしまっていい。気乗りしない人、長い間会っていない人の連絡先は消してしまっていい。

自分の人生に不要なものをバッサリと手放すことで、本当に必要なこと、重要なことが分かるのだ。

 

私はクソ真面目だから、人との約束は守る。でも、自分との約束は疎かにしていたことに気が付いた。

行きたかった場所、やりたかったこと……何だったのかすら思い出せないこともある。 

すべての情報を手帳に集約すれば、「メモがない!」ということもないし、スケジュールに組み込んでしまえば「やらなきゃ」とグルグルと悩み続けることもなくなる。

 

まとめ

読後に、手帳を書いたり、スケジュールを見直したりする時間を作ろうと決意した。

「何から書けばいいのか分からない」という人は、まずは仕事など、決まった予定を書いてみてはいかがだろうか?

私も最初は書けなかったのだが、手を動かしているうちに、いろいろなことを思い出し、驚いた。

手帳は、持っているだけで夢が叶う魔法の道具ではない。しかし、活用すれば、仕事や人生において、自分の可能性を引き出してくれる強力な武器となる。