変人を取材する作者の本心とは!? 『Love&Peace〜清野とおるのフツウの日々〜 1』
Love&Peace〜清野とおるのフツウの日々〜 1 (ジェッツコミックス)
- 作者: 清野とおる
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2015/01/28
- メディア: コミック
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試し読みして(ヤングアニマルDensi)、
「絶対読みたい!!」
と思った。
しかし、「作者の他の作品はあるのに、この本だけない」という、不思議な現象が続いた。
よく行く書店にも無い、遠出した時に寄っても無い。
本は買ってすぐに読みたい派なのだが、Amazonで買おうかと思っていた矢先、やっと見つけた。
そんなわけで、買うのに労力がかかった分、自然と期待のハードルも上がってしまったのだが、それをゆうに超える面白さだった。
代表作『増補改訂版 東京都北区赤羽(1) (アクションコミックス)』や、以前紹介した作品のように、
普段は、変人の「変さ」を、冷静に分析して描いている作者が、
自身の心の内を明かした作品である。
内容は「あるある」と共感できるものから、特殊な思考回路に驚愕するものまで、さまざまだ。
私のお気に入りは、「猫にマタタビをあげていたら職質された話」。
先ほども書いたように、私は買った本(特にマンガ)は、すぐに読みたい。今回も、電車の中で読んだから、危なかった。
清野とおるの作風を知っていて、人前で読む私も、大概だな……。
この作品を読んで、ふと頭に浮かんできた言葉がある。それは、
深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ
そして、それは読者にも及んでいるのかもしれない。